無理しなくていいところで無理していませんか?
「ブラック企業」というほどでなくても、仕事がハードなときってありますよね。仕事がハードだとなかなか休めなかったり、毎日残業が続いたりもして大変ですが、あなたが「がんばらなくちゃ!」と思って頑張っていることは、本当にあなたが頑張らなくてはならないことなのでしょうか?
全然休まない人はもっと休んで!
「店長」だとか「チーフ」だとか、それなりの役職に就いている人だと、中には「わたしが今休むわけにはいかない!」と、滅多に休みをとらない人もいます。
1か月のあいだ丸々働いているとか、月に1回しか休みがないとか、1日12時間以上働いているとか……。
しかし、そんな働き方はいつまでも続くものではありません。はじめのうちは「もう少し今いるスタッフが慣れてくるまで」とか、「もうちょっと売上が上がるまで」という気持ちで無理を始めますが、慣れてきたスタッフが辞めてまた新しいスタッフが入って来たり、売り上げが上がったと思ったらまた下がったりして、一向にゆっくり働けるときがこなかったりします。
それでも、無理をして働き続けていると、あなた自身が体調を崩してしまいます。そのとき、会社はあなたの面倒を見てくれるでしょうか?
残念ながら、あなたが倒れたからと言って、会社が何もかも面倒を見てくれるわけではありません。傷病手当は出ても、それ以上は何も望めないです。また、あなたが倒れて仕事を長期間休んでも、職場がまわらなくて困る、ということもありません。少しは困っても、既存のスタッフでなんとかやっていったり、本社から人員が補てんされて、なんとかなるものなんです。
その現実を知ったとき、「無理して働き続けなくても、代わりは他にもいたんだ」ということにも気づくことになります。
「わたしが休むわけにはいかない」と考えて働き続けてしまう人は多いですが、実は案外そうでもないことはたくさんあります。それならば、体調を崩したり精神的に辛くなる前に、もっと休むべきではないでしょうか?
仕事を抱え込むことが美徳と思ってませんか?
「誰も頼りにならないから、わたしがやらなくちゃ」と考えて、一人で抱え込んで無理をしてしまう人もけっこういますよね。女性に多いタイプかもせいません。夫婦間でも、「夫に家事を任せるといい加減にやられてしまうから、わたしが一人でやるしかない」と思っている人が多いです。
しかし、未熟でも下手くそでも、夫に家事を任せて、夫自身でいろいろと試行錯誤をして経験を積んでもらわなくては、夫の家事スキルは永遠に上達しませんよね。それと同じで、仕事でも、いくらたよりなくて、後から自分がフォローしなければならないことが目に見えていても、それでも仕事を任せてみなければ、後輩たちは成長できないんです。
周りが成長してくれなければあなた自身はいつまでも大変です。思い切って仕事を任せてしまえば、今はフォローするのに苦労しても、いずれは任せられる仕事が増えて、あなたが楽になり、あなた自身の仕事に専念できるようになります。
「周りのレベルが低いからわたし一人が大変なんだ」なんて、仕事を抱え込んではいけません。実際に周りのスタッフが無能だということはそうそうありません。教育次第で成長してくれます。無理をせずに、体調を崩さずにずっと働き続けるためには、神経質に考えてしまいやすい人や完璧主義の人は特に、「失敗して成長してもらう」という気持ちで周りに仕事を振っていくことが大切です。
とっても大変なことに思えるかもしれませんが、人の成長を見るのもまた楽しいものです。一人で無理をするのではなく、もっと周りを頼って、組織全体の成長も考えながら働いて見てはいかがでしょうか。