面接で採用される自己PRとは?売れる商品にはストーリーがある!
2014年6月3日
面接の自己PRで、
「わたしは責任感が強いです!」
「わたしは真面目にコツコツがんばる性格です!」
というように、抽象的な表現を使う人がよくいます。でも、「責任感が強い」人も「真面目にコツコツがんばる」人も、世の中には吐いて捨てるほどいるわけで、正直たいしたアピールになりません。そもそも、このようなことを言われても「本当に責任感が強いのか?」「真面目にコツコツできるのか?」説得力もありません。
あの商品はなぜ売れるのか?
面接の自己PRでは、ストーリー性を持たせて話すのがおすすめです。
よく売れている商品には、ストーリーがあります。
とある老舗和菓子店の洋菓子部門は、売り上げが悪く赤字が続いていました。和菓子店の息子は「なんとなく」という軽い気持ちで洋菓子部門に入社しましたが、はじめは特にやる気もなかった。でも、社内の人に「赤字が大きくなるから何もしてくれるな」と言われてしまったり、他店に修行に行ったときにその違いに愕然とした経験から、一念発起して本業の和菓子店を超える決意をします。
そこでありきたりなお菓子をとことん美味しく作ること、そして、目にも楽しい売り方を考案することによって、一気に全国的に有名な洋菓子ブランドへと成長させました。
と、これは筆者が大好きなバウムクーヘン、「クラブハリエ」のストーリーを筆者なりにまとめたものなのですが、よく売れている商品にはこういった苦労話であったり面白い話が隠されているものなんです。
最近では、ブランドホームページに「ブランドヒストリー」として商品が生まれたいきさつを掲載しているところも少なくありません。
実は、面接での自己PRもこれと同じだと思うのです。ただ「わたしは責任感が強いから雇ってください!」と言うのではなく、ストーリー仕立てで話すことによって共感を呼び、また、実績のアピールにもなりますし、お願いしなくても「この人と働きたい」と思ってもらうことができるのではないでしょうか。
ストーリーの作り方
ストーリーをつけて話すと言っても、もちろん話をでっちあげるわけではありません。
自分の強みとなる部分はもともとあったのではなく、その強みが生まれるきっかけがあったはずです。その話を、うまくまとめて話すのがストーリーをつける、ということになります。
わたしは、高校時代に吹奏楽部に入っていました。部長に任命されてしまったのですが、あまりやる気はありませんでした。でも、他校の吹奏楽部との交流会で、他の部長がとてもうまく部員をまとめていたり、部員から慕われている部長を見ました。このとき、わたしはとても恥ずかしい気持ちになり、「わたしもこうなりたい」「できる限りのことをやってみよう」と思いました。
その後、少しずつ部員たちをまとめていけるようになり、ついに3年の夏にはコンクールで金賞を受賞し、10年ぶりに地区大会に進むことができたのです。この経験から、わたしは引き受けた仕事は、たとえ乗り気でなくても精一杯がんばることによって報われるということを理解しました。そのため、その後はどんな仕事でも引き受けたからには責任感を持って取り組み、最高の成果を出せるように努力するようになりました。
これで、350文字程度なので、だいたい1分強で話せる内容になっています。自己PRとしてはほどよい長さではないでしょうか。このように具体的なエピソードを盛り込むことで話にリアリティが生まれますし、面接官に共感してもらい、また、納得してもらいやすくもなります。
ストーリー=自分を客観視すること
ストーリー仕立てに話すということは、まずは自分の経験を客観視しなければなりません。そのとき周りの反応はどうだったのか、周りからどのような評価をされたのか、ということも盛り込まないと妄想っぽくなってしまいますからね。
そして、自分を客観視することによってより冷静に話を組み立てることができます。すると話の内容が良くなるだけでなく伝わりやすい内容にもなりますし、聞いている面接官にも分かりやすく印象に残りやすい自己PRになるのではないでしょうか。
売れる商品に面白いストーリーがあるように、雇いたいと思われる人にも魅力的なストーリーがあるものです。「そんなものない」と思われるかもしれませんが、誰しも自分が持っている魅力に関しては何かしらのストーリーがあるはずです。ぜひ、自分の中にあるストーリーを発掘して、魅力的な自己PRを考えてみてくださいね!